覚醒する瞬間、あいつは確かに こう言った。
『おかえり、カイト!』 と。
なぜ、知っていたのだろう・・?
カズキとシュンは、知らなかったようだ。

「レオがとつぜん、言い出したの。」
「びっくりしたよね~!」
手紙を託したおっさんか・・?

「違います。」
それにワタシ、
青年ですから。
- 現在は、あこがれの『くま牧場』で、生態を学んでおります。
こいつは、旅から帰ったところで、

「カイトさん、
読書はお好きですか?」
コンテスト・ベアも、
レオニードに聞いて知ったのだと言う。

「エトフのベッド、
カイトさんのために
たくさん用意したよ*」
こいつは・・・?

「筋トレってなあに?」
「元気になる魔法だよ。
カイトが、考えたの*」
「すっご~い☆」
知らない顔だが、まだチビだ。
自分が何者であるかなど、考えたこともないだろう。

「カイトっ♪ あそぼ☆」
「・・カイトさんと呼べ。」
・・礼儀作法から 教えてやらねば。
とにかく、あいつに聞いても、さっぱりわからんのだ。

「だって、カイトはカイトだもん♪」
「ね~^^*」
そして、この家では誰ひとり、このことを気に掛けていない。
それも 不思議ではある・・・。
*** *** ***

・・ま。良しとしよう。
時間はたっぷりあるのだ。
ゆっくり 考えればいい。
*「P☆snapshots 28」から、「小さな願い」、「カイト・ベア」
今回の「P☆snapshots 29」まで 続いたお話です。
*『ポラリスの物語』はこちらです。