Polaris -毛糸のテディベア-

扉 1 (P☆snapshots 188)

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・・わかった。
 

 
 
レオは '回路'を、
ポラリスとこの毛糸の家をつなぐ道にすると同時に、
ベアたちが『運命のひと』と出会うときのために
ポラリスでの力を失わせる装置として、作ったんだ。
 
だから、回路を通らなかったぼくには、力が残ったんだ。
 
 
 
サルくんにシマトナくん、ガラスのカエルくんは、
もともと ポラリスと関係ないひとたちだから、使う必要がなかった。
 
そして、オブリビオンのベアと同じタイミングでやってきた竹くんも、
レオに呼ばれたフリをして キンカにくっついてやってきたツリーくんも、
ぼくと同じように、カズキに誕生日のベアとして作られたルーポも、
みんな、回路を通ってきてはいない。
 
当然、ファイアウォールだって すり抜けられる。
竹くんだけが戻ってこられたのも、そういうこと。
 
 
つまり、ぼくたちは、ポラリスに戻ることができるんだ。
 
 
 
 
 


 
 「バブルたちの話、
  聞いたよ、お母さんから。全部。」
 
 「・・そっか。」

 
 
 
ぼくたちを作ったシュンのことを、ぼくたちは 大好きで、
シュンは 愛情を込めて、ポラリスとぼくたちを作った。
 
 
 

 
「なんだか、申し訳なかったな・・。
ぼくは、みんなで楽しく暮らせると 思っていたんだ・・。」
 
 
 

 
「だいじょうぶ、わかってる・・。」
 
子供でありながら、'母親を助ける'役割を負わされてしまったシュン。
でも、好きなことを あきらめずに、がんばってきたことを
ぼくたちは 知っているよ。
 
一緒にいられて、楽しかった。
 
 
 
 
 
今なら ぼくにも わかる。
 
生まれていく理由も、役割も、選べないぼくたちは、
心からの納得や幸せを追い求めることで、その違和感を、孤独を 越えていけるのだろう。
 
 
・・そう、理不尽は、
怒りや悲しみを認め、自分の心に向き合うときに、'希望の種'へと姿を変えるんだ。
 
 
 
 
 

外の世界で 2 (P☆snapshots 187)

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ぼく、レオニード。
今日は、お昼寝のあと、竹くんとプリンのケーキを食べました。
 
 
起きたらね、ジャスミンのお花が1つ、咲いていてね、
シュンのお家でも、いいにおいが来ていたのを 思い出したんだ・・*
 
 


 「あまくて、いい におい~*」
 「ジャスミンが咲いたのだな。」

ワインレッドのベア』より
 
 
 
 
昨日、リリさんが、ユリちゃんと一緒にカイトを探す旅に出発したの。
最初に、シュンの'前の'お家を探すのだそうです。
 
'前の'お家、っていうのは、回路を使わないで行くお家ってことなの。
竹くんが教えてくれたんだ。
 
 
「いないかもしれなくても、行くの・・?」
ぼくが聞いたら、リリさんは にこっと笑いました。
「大丈夫。時間はたっぷりあるのよ。」
 
 
竹くんは、「ふたりが戻るまで ここにいるよ。」と言って、
ぼくは、「お好きなだけ いてね。」と 言われました。
 
 
 
 

 
 
 
リリさんのお話を聞いて、ぼくはカイトのこと、ちょっとわかった気がする。
 
そして、カイトのこと、シュンのこと、カズキのこと、
ポラリスのベアたちみんなのこと、ぼくのことを、
ぼくが'知らないだらけ'だったことも、ちょっとわかった気がする。
 
 
 
 

 
 
ぼくが覚えていないのは、赤ちゃんだったからだと思っていた。
でも、そのあとも、ぼくはずっと'知らないだらけ'で・・。
 
ちゃんと見ていたのに、
好きだなぁ、すてきだなぁって いっぱい思っていたのに、
どうしてなんだろう。
 
 
どうしてなのかな・・・。
 
 
 
 
 

希望の緑 (P☆snapshots 186)

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希望の色をした イチョウの若葉・・。
 
 

 
きれいだなぁ。
ぼくは、この緑を きちんと見たかったんだ・・・*
 
 
 
コンちゃんとバブルが 大切なことを話してくれて、嬉しかったな。
おかげで ずっと考えてきたことに、新しい気づきも もらった。
 
それは、だれもが、抱えきれないほどたくさんの愛情を持っていて、
「愛したい」といつも願っているのだ、ということ。
 
そして、どうやって「違和感」を受け入れ、向き合うかについても、
ひとによって納得が違うということ。
ずっと近くで暮らしてきたコンちゃんとバブルでさえ、
同じ世界を出来事を相手を、あんなにも違う視点で捉えていたなんて・・
本当に、意外だった。
 
自分の納得は? 自分の覚悟は・・?
「彼はこうだけれど、ぼくはどうだろう」ということを、
ぼくも、突き詰めて考えてみたいと思ったんだ。
 
 

 
 
 
それから、バブルが聞きたいと言っていた'役割'のことも 考えている。
とっても難しい問題だよね。
 
コンちゃんもバブルも、そして たぶんレオニードも、
役割が 苦しくなってしまったんだと思う。
 
ぼくは、コンちゃんのために作られたことについては、
意識したことがなかったけれど、
カズキのためにここに居よう、と思うのをやめるまでの間は苦しかったから、
少し、分かる気がするんだ。
 
だけど、
ポラリスを作ったシュンは、3人を好きだから作ったわけだし、
コンちゃんだって、カズキだって、ぼくのためを いつも考えてくれていた。
その思いの深さは、同じなんだよね。
 
 
じゃあ・・
背負うものの大きさによるのかな。
一度は手離したいと感じてしまうのかな。
 
まさかこっちも、
自分自身の納得と覚悟にかかってくるということ・・?
 
うわー ・・・
こっちのことは、突き詰めて考えるには ぼくには勇気が要りそうだなぁ。
 
 
 

 
 
 
そして もうひとつ、バブルが聞きたいと言っていた'これから'のこと。
「わからない。でも、大丈夫。」って、ぼくは答えようと思っている。
 
確かなことは、
誰かのためを思ってした結果に、取り返しのつかない失敗なんて、ないということ。
たぶん、コンちゃんもバブルも、一緒に気づいていた。
 
悲しくても、辛くても、必要なことがある。
痛みが教えてくれる 宝物がある。
だから ぼくたちは、愛することを 躊躇しなくていいんだ。
 
 
 
ぼくは、バブルと、みんなと、
'大好き'という思いを希望にして、前に進んでいきたい。
 
 
 
 
 
***  ***  ***
 
 
 
終・『孤独』というもの
 

P☆snapshots 35』より
 
 
今は、'乗り越える'ものではなく、むしろ、
そばにいて知らせてくれるものだと思うことがある。
希望の道を。
 
 
 
カイトは、どう思う・・?
 
 
 
 
・『P☆snapshots 106』は、こちらです。
・『孤独というもの(P☆snapshots 157)』はこちらです。
 
 
 
 
 
 

 
 

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