P☆snapshots 29

 
 
覚醒する瞬間、あいつは確かに こう言った。
おかえり、カイト!』 と。
なぜ、知っていたのだろう・・?
 
 
 
カズキとシュンは、知らなかったようだ。
 

 「レオがとつぜん、言い出したの。」
 「びっくりしたよね~!」

 
 
 
 
手紙を託したおっさんか・・?
 

 「違います。」
それにワタシ、
 青年ですから。

- 現在は、あこがれの『くま牧場』で、生態を学んでおります。
 
 
 
こいつは、旅から帰ったところで、

 「カイトさん、
  読書はお好きですか?」

 
 
 
コンテスト・ベアも、
レオニードに聞いて知ったのだと言う。

 「エトフのベッド、
  カイトさんのために
  たくさん用意したよ*」

 
 
 
 
こいつは・・・?

 「筋トレってなあに?」
 「元気になる魔法だよ。
  カイトが、考えたの*」
 「すっご~い☆」

 
知らない顔だが、まだチビだ。
自分が何者であるかなど、考えたこともないだろう。
 
 
 

 「カイトっ♪ あそぼ☆」
 「・・カイトさんと呼べ。」

・・礼儀作法から 教えてやらねば。
 
 
 
 
とにかく、あいつに聞いても、さっぱりわからんのだ。

 
「だって、カイトはカイトだもん♪」
「ね~^^*」
 
 
 
そして、この家では誰ひとり、このことを気に掛けていない。
それも 不思議ではある・・・。
 
 
 
 
***  ***  ***
 
 

 
・・ま。良しとしよう。
 
 
時間はたっぷりあるのだ。
ゆっくり 考えればいい。
 
 
 
 
 
*「P☆snapshots 28」から、「小さな願い」、「カイト・ベア
 今回の「P☆snapshots 29」まで 続いたお話です。
*『ポラリスの物語』はこちらです。
 
 
 
 
 

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