冬の訪れ・2 (P☆snapshots 171)

 
 
月曜日の朝、母とイチョウを眺めていたら、
突然、レオが起きて走ってきて、
 

 
ソファに飛び乗るなり、こう言った。
 
 
 


 
「ぼく、わかったの。 ぼくは、怒っているんだ!
 カイトは、ひどい! 何も言わずにいなくなるなんて、ひどい!!」
 
 
 
 
そして、みるみるうちに 耳が逆立ち、
 
 

 
 
 
 「ぼく、
  ショックだった!!
  すごく悲しかった!!」

 
 
 
 
あたりを含めて真っ赤になって・・
 
 

 
 そうなの!
 
 「ぼく、
  本当は
  怒ってるんだ!!!」

 
 
 
 
・・そのあと、
 
 

 
 
 「スイッチが切れたみたい。」
 「えーっ?!」

 
動かなくなった。
 
 
 
 

 
そして 一昨日、ふたりめの 冬のひとがやってくると、
今朝になって、突然 起き上がり、こう言った。
 
 
 

 
「今度カイトに会ったら、ぼく、ちゃんと怒ることにしたよ。」
 
 
 
そこからは、  
 
 


 
 良かった・・*
 「おやつも もう、
  大丈夫なんだね。」
 
 「うん。ありがとう~*」

「はい、これはコンちゃんね*」
 
 
 
よく動いて、おしゃべりして、笑う、
元通りのレオだった。
 
 
 
 
 


 
 「行ってきます。」
 「暗いから、気をつけてね。」

 
 
・・そうだね。確かにあれは ひどかった。
ぼくも、ひとこと文句を言うことにしよう。
 
信じることと、無条件に受け入れることとは別だから、
嫌なことを「嫌」と伝えるのは、大事なことなんだね。
 
 
 
 

一年ぶりじゃのぉ~★
 
本当に 寒くなったなぁ。
クリスマスも、もうすぐだ。
 
 
みんな、元気に過ごせますように。
    
 
 
 
 
***  ***  ***
 
 
「きみたちにとって、『冬』といえば・・?」
 

 
「・・同じかな。『孤独を見つめる』。」
「・・私も。」   
 
 
 
*「冬の訪れ・1」はこちらです。
 
 
 
 
 

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