雲のむこう (P☆snapshots 134)

 
 
 

 
そして、カエルくんは心を決め、コンちゃんに伝えました。
 
 
 

私は これまでずっと、
美しい宝物たちを集めては眺めることで
満たされていると思っていました。
しかし本当は、深く関わりたかったことに気づいたのです。
自分にとっての、いちばんの宝物を見つけて。
 
その輝きを守ったり、
さらなる高みへ向かう手助けをしたり、
つまり、まっすぐ丁寧に、向き合いたいというのが、
私の本当の願いだったのです。
 
 
ただ そうするためには、ここに留まれない。
あなたと暮らすことが、できないのです・・。

 
 
 
 
コンちゃんは、静かにうなずきました。
「きみが決めたことを、ぼくは ずっと応援するよ。」
 
 
 
 

  初めてきみが来てくれたとき、
  ぼくの心は、ある 後悔でいっぱいだった・・。
 
  そんなぼくの中の 孤独のようなものに、
  きみは 反応してしまったんだ。
  たぶん、ひとりで旅を続けてきたきみも、
  孤独を抱えていたのだと思う。
 
  だから、何度も来てくれたし、
  ぼくを救いたいと、同じ姿にまで 変わってくれた。
 
  そして、きみがぼくを、ぼくがきみを知る中で、
  ぼくたちはお互いに、
  自分を見つめる勇気が出来てきたんだね・・。

 
 
 
 
キャンディー*etoffe のベアは理解しました。
 

 
2つの赤い月、それは
光のない、暗く淋しい夜に浮かび上がる「鏡」だったのかもしれない・・・。
 
 
 
 

 「来てくれて、ありがとう。
  きみのおかげで、宝物を
  たくさん見つけられた・・*」

 
ぼくはここに留まるよ。
「彼」を守れなかった後悔は消えないし、
漂うばかりの、受け入れるばかりの 向き合いかたしかできないぼくだけど、
否定するんじゃなくて、新たな違う力を加えながら、ぼくなりに愛していけばいい。
そのことを、きみが教えてくれたんだ。
 
 
 
 
 

「それは、私もです・・。
 あなたに出会えて、
 あなたの心を見つめることで、
 大切なものとの
 向き合いかたを知ったのです。」

 
 
救われたのは、私も同じこと。全ては、私自身のためでもあったのです・・。
 
 
 
 
 

 
「楽しいことが、たくさんあったね。」
「ええ。優しさとあたたかさに満ちた、すばらしい日々でした・・。」
 

 
 
 
- 元気でね。ずっと。
 
- あなたも。
   
 
 
 
***  ***  ***
 
 

 
 
 「よかったねっ☆」
 「うん・・*」

 
良かった。 ・・・本当に。
 
 
 
 
 
 
 

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