『ユーミンの罪』

 
 
酒井順子さんの「ユーミンの罪
(講談社現代新書 2013年11月発売)を、読み始めました。
最近、昼間ひとりで電車に乗ることが多いので、その時間に読んでいます。
 
酒井さんのエッセイの、根底に対象への愛情を感じられるところと、
ほんわかとしていながらも 潔くて鋭いところが好きです。
軽やかでテンポの良い文章を読み進むうちに、笑えて、気づけて、
なるほど~*と、世の中を見る視点を増やしてもらえます。
 
 
私がユーミンをよく聴いていたのは、大学生から20代前半ごろでしたが、
大学の学部は、女の子が1割ほどしかいないところで、
ゼミの同学年には私一人だけ、という環境だったため、
Tシャツにジーンズにリュックをしょって、苗字で呼ばれるのが私の日常で、
みんな仲良しで楽しかったですし、男子扱い^^;ながらも
「河村、いるか?」などと 気遣ってもらって 居心地は良かったのですが、
華やかな女子大生というイメージとは違っていました。
 
それでも、1つ年上の きれいで憧れられている先輩を羨ましく思ったり、
時々、重い荷物を横から手伝ってくれる同級生の子にドキドキしたり、など
出さないようにしていた感情も、年頃なりに色々あって、
ユーミンの歌が寄り添ってくれたことも、たくさんあったような気がします。
なつかしいです・・^^*
 
 
今ちょうど3分の1あたりなのですが、
例えば恋愛の、失恋の場面において「ダサいから泣かない」女性が
80年代以降急速に増えていったという考察、
助手席性から、恋愛と自己愛とが分かちがたくなってきた時代背景を切り取るところなど、
やっぱりすごいなぁ、と思いながら、楽しく読んでいます。
ユーミンが常に時代を先取りしていた、というのはよく言われていることですが、
酒井さんのおかげで、ここからも、あそこからも読み取れることがよく分かって、
改めて、ユーミンのすごさについても再認識しました。
 
 
本は、アルバムを抜粋して発売年ごとに並べる形になっていまして、
私は、「PEARL PIERCE(1982年発売)」から
ちょうど、本の最終章の「DAWN PURPLE(1991年発売)」までをよく聴いていました。
どういう結びになっているのか、楽しみです。
 
そして、手に取って最初に浮かんだ曲『Good-bye Goes by』と、
いちばん好きな『ふる時』のことが出てくるのかな、と
そのことも、楽しみです*
 
 
 
 
 

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